6月議会一般質問①府中市としての地下水保全の取組を求める

府中市の武蔵台浄水所の水道水源井戸から高濃度の有機フッ素化合物PFASが検出され、取水を止めてから3年が経ち、汚染は更に全国で拡がっています。市内では、若松給水所や幸町給水所でも、地下水からの取水を止めています。また、新聞報道では、市民団体が行なった多摩地域の住民650人への血液検査で、平均で全国調査の約2.4倍の血中濃度が検出されたと公表されました。2020年12月の一般質問で、PFASによる水質汚染について東京都との対策協議会を設置し、市独自の調査を行なうことを要望しましたが、現在の、地下水汚染対策について質問しました。

府中市では約40年前に地下水から検出された高濃度のトリクロロエチレンに対して汚染監視のために10か所程度で継続的に調査をしています。この調査で「水質汚染の防止につなげている」という答弁でした。

しかしPFASの調査については、「その後の対策が国や東京都で明確になっていない」という理由で、市として調査を行なう考えはありません。高濃度のPFASが検出されている府中市だからこそ、水質調査を主体的に進めるべきです。

国分寺市では市の防災用井戸24か所でPFASの調査を行なっており、今年2月には、そのうちの6か所から、高濃度の値が検出されたことを公表しています。地下水は本来、安心して飲むことのできる水源であり、将来世代に残していきたい大切な資源です。府中市でも国や東京都の調査に委ねるのではなく、市が現在水質調査を行なっている井戸などで、PFASの調査も行ない、地域の状況を把握し、国や東京都、近隣自治体と連携して、迅速な対応につなげていくべきと訴えました。

PFASとは
有機フッ素化合物の総称でその種類はPFOS,PFOAなど4700を超える。自然界では分解されず、人体への毒性が指摘されるため、欧米では使用の禁止、制限が進んでいるが、日本ではまだ法的根拠を持つ基準値が定められていない。
横田基地で2010〜12年に3回のPFASを含む泡消火剤の漏出事故が起きたとの報道があり、汚染源の可能性が強まっている。