6月議会で、「包括的性教育」の取組みを求めて一般質問を行ないました

DV防止法や女性支援法が施行されても、DVやセクシャルハラスメント、望まない妊娠など、女性が抱えるさまざまな困難は増え続け、依然として深刻な状況です。

昨今ではSNSを通した性犯罪の被害が、低年齢化していることが警察庁の報告で明らかになっています。背景には女性や子どもたちが尊重されない社会の問題があり、人権について考えるために、教育の果たす役割は重要です。国際的には、人権を尊重した「包括的性教育」への取り組みが進んでいます。

一般質問では、性教育を通した人権尊重の施策を求めるため、学校での性教育の現状と今後の取り組みについて質問しました。市の答弁から、学校での性教育は「思春期の体の変化や、身体機能の発達などの性に関する基礎的な内容を、小学校4年生で4時間程度、中学校1年生で12時間程度実施している」とのことですが、「人権尊重や男女平等、人間関係などは、道徳科、特別活動などで指導している」とのことで、性教育の過程では単に「身体の変化」や「生殖機能」という断片的なテーマでの学びにとどまっています。

「包括的性教育」とは、人権やジェンダー平等、自他を尊重するという人間関係を含めた性教育のことで、ユネスコが提唱する「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に基づいています。妊娠の経過を含め、自らの生き方にかかわる具体的なカリキュラムであり、欧米では広く実施されています。しかし、日本では、学習指導要領にある「歯止め規定」で、「妊娠の経過は取り扱わない」としていることが「包括的性教育」が進まない理由とされています。市も「歯止め規定」と「包括的性教育」については、一貫して「国の学習指導要領の改訂に向けた議論を注視している」と、取り組む姿勢はありません。

宮崎市や練馬区などは、昨今の子どもたちを取り巻く状況から教育委員会が主体となり、「包括的性教育」を進めています。府中市では子ども家庭支援課が実施している「性教育講座」があり、人権にふれるデートDVについての学びが網羅されていますが、取り組んでいる学校は少ない状況です。府中市も、人権に根ざした教育として、「包括的性教育」をすべての子どもたちに実施してほしいと訴えました。

奥村さち子