9月議会一般質問「プラスチックの削減に向けた市の取組みについて」」
プラスチックの削減に向けた市の取組みについて
-容器包装リサイクル法施行後、市の回収方法変更から12年-
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が今年2022年4月に施行されました。この法律では、プラスチックを「資源」として捉え、事業者、消費者、国、地方公共団体等を連携すべき関係者とし、自治体は、プラスチック使用製品廃棄物の分別収集と再商品化に必要な措置を講ずるように努めるとしています。
2006年に供用が開始された府中市リサイクルプラザは、回収されたプラスチックの中間処理を行っています。老朽化による建て替えに向けて基本計画が公表されていますが、今年度中には基本設計が作成される予定とされています。法律施行とリサイクルプラザの建て替えという機会を捉え、府中市の容器包装プラスチックと製品プラスチックのこれからの施策について質問をしました。
容器包装プラスチックの収集量、昨年は4,115トン。製品プラスチックの割合は、燃やすごみ(29,763トン)のうち約1%、燃やさないごみ(3,256トン)のうち約35%ということです。製品プラスチックを含む燃やさないごみは、リサイクルプラザの選別棟と資源棟において、手選別、破砕、機械選別により資源物を取り出した後、残ったプラスチックなどの可燃残渣は多摩川衛生組合に搬送し、焼却処分されます。
このような、焼却中心ではプラスチックの大量生産、大量消費、大量破棄に歯止めがかかりません。また、容器包装プラスチックの取扱いですが、自治体によっては資源として無料で回収しているところもあります。戸別収集のときから容器包装プラスチックの収集を有料化としましたが、その考えを聞くと、
容器包装プラスチックは資源ではあるものの、市民が事業者の過剰包装を抑制する動機づけと、ごみの発生抑制を図っていくことを目的に有料化したもので、その料金については、分別の促進及び資源回収量の増加を期待し、燃やすごみや燃やさないごみの指定袋の半額の料金設定にした。
との回答でした。
利便性や機能性を優先させた容器包装プラスチックはいまだに市場にある中で、市民はその処分のために税金に加えて有料の袋を購入し、さらに分別をしっかりしていかなければなりません。ごみの減量や資源循環は、国、自治体、事業者、消費者が共同して進めていくもののはずですが、こういった状況は市民に偏った負担が課されています。
容器包装リサイクル法でも、事業者は容器包装廃棄物の再商品化を担い、自治体は容器包装の分別収集、運搬、保管を担い、消費者は使用済み容器包装の分別を担うという、事業者や自治体の責任、住民の役割分担があります。26市でも9市が容器包装プラスチックを資源として無料で収集しています。
市民が容器包装プラスチックを分別し、きれいに排出するという仕組みをつくることが大切であり、瓶や缶の資源回収のように、容器での回収や透明のビニール袋に入れるなどで、燃えるごみ、燃えないごみとは違う資源としての取扱いを市民に理解してもらい排出されれば、リサイクルプラザでの処理作業と経費の削減にもつながることから、容器包装プラスチックと製品プラスチックの収集は、無料収集にするよう要望しました。
また、リサイクルプラザの建て替えに向けては、費用対効果で中間処理、再商品化事業者への引渡しなども、これまでのやり方にはとらわれず、リサイクルプラザのより合理的な在り方を検討していくことを要望しました。