学習会「こどもの権利の視点と自治体での取り組み」講師 森田明美さん報告
2月28日に、アビリティクラブたすけあい政策提案委員会主催の学習会に参加しました。
テーマは「子どもの権利の視点と自治体での取り組み」です。森田明美さん(東洋大学社会学部教授)より、複数の自治体で子育ての分野の施策や条例策定に関わる中から実感されたことをお話いただきました。
昨今の子どもに関わる問題―虐待、いじめ、貧困―がなぜなくならないのか、そしてなくすためにはどの様な視点が必要なのでしょうか。
「自分がこの地域に歓迎され、自分の人生を生きる、生きている、生きていていいという実感が持てず、困難を乗り越えることの、自分にとっての意味や価値をとらえることができないために、問題はなくならない。
子どもの困難の解決のためには、子どもの話を丁寧に聴き、一緒に考え、寄り添い続ける意味のある他者の存在と場が重要であり、それは、子どもの自己肯定感や生きる力につながる。」
と、森田さんがおっしゃっていました。
日本が国連の子どもの権利条約に批准してから今年で25年になりますが、国連の『子どもの権利委員会』からの審査評価は低いままです。
子どもは地域の中で育まれます。わたしたち大人は、子どもの困難への認識を持ち、困難への対応を一市民としてできることを行い、また市の施策へも繋げていかなければなりません。
全ての子どもがその命を大切にされ、健やかに育つことができるよう、継続的な、ゆらがない子どもの権利の実現に向けて政策を訴えていきます。